【川崎大輔のアセアン自動車ニュース】
2017年は中古車輸出市場規模が再び拡大に転じてる、理由の1つとして中古車発生量の拡大がある。2009年の第一次エコカー減税および補助金効果、2012年の第二次エコカー減税効果、2014年消費税駆け込み需要、によって当該年度の新車販売台数が増加している。つまり2017年は車検(3年、5年、7年)対象車が増加する年となる。車検による買い替えタイミングとなる自動車(中古車)が多く発生し、各新車メーカーもそれに合わせた自動車ラインナップの充実をはかっている。また2つ目の理由としてはしばらく続く円安基調と資源相場の回復から低迷していた国での需要の増加が期待されている。
実際に訪問して現地を自らの目で見て、話を聞いてみると日本からの高品質な中古車の需要は底堅いと感じる。高品質な日本製に対しての強い憧れは、日本にいてデータを眺めているだけではわからないものだ。
中古車輸出市場は、日本の自動車産業で高成長を続ける数少ない市場であり、健全な市場を創り出し成長させていくことが、業界関係者に求められている。中古車輸出の拡大が日本の中古車流通市場における活性化、さらには新車市場の拡大につながると考える。
これだけ多くの日本の車が海外に出ていく中で、日本車を修理できる自動車サービスの人材が不足している。そのためには、海外の優秀な人材を日本で研修し、自国で活躍していける仕組みを早急に作る必要があるだろう。