【日刊自動車新聞】本日掲載/アセアンプラスコンサルティング代表 川崎大輔
川崎大輔の記事が、本日日刊自動車新聞に掲載されました。
『アセアン X アフターマーケット』を軸に、コンサルティングを行っています。
連載「新時代を生きる 川崎大輔のASEAN流通」(11)中国中古車市場の新たなステージに必要なもの
中国の中古車市場の拡大スピードは速い。一方で、中古車の信頼性が低いという課題もある。中国は、一般的に他国と比べると新車市場に対する中古車市場がまだまだ未成熟だ。新車登録台数(新車の販売台数)と中古車登録台数の比率を新中比率という。この比率が高いほど相対的に中古車流通が活性化していると考えられる。
中国の新中比率は0・4程度という低い数値になっている。他国の新中比率を大ざっぱに比較すれば、イギリスが3・0程度、アメリカが2・5程度、日本が1・5程度である。中国の中古車流通はさらなる活性化が見込まれる。2020年には、中古車市場規模が2千万台に倍増すると推測されている。
新中比率が低い原因は「中古車には乗りたくない」という中国人特有のメンツにある。しかし、それ以上に中古車の信頼性が低いということが大きな原因だ。走行距離メーターの改ざんや偽物部品の装着、「中古車販売店に騙されるのでは」という不安などの課題がある。さらに、消費者における車の知識度が浅いことや、整備などのクオリティーが低いなどの指摘がされている。
高い潜在需要に比較して、中国では中古車の査定や流通にかかわる人材が大幅に不足している。査定などを含めた中古車の信頼性を高めるための標準化や、ネットなどを活用した新たな中古車流通の育成発展に、中国中古車市場拡大に向けた課題解決と商機がある。
特に中古車ビジネスにおいては、日本企業が持つ高い商品力や技術力、さらにサービス力で他社との差別を図れる余地が十分にある。中国の中古車市場の新しいステージに向け、今の日本企業に求められていることがある。それは今までの課題解決ノウハウを中国の中古車市場に提供することだ。
https://swbs.smrj.go.jp/myblog/20526/
<現在の連載>
◆自動車業界唯一の日刊新聞「日刊自動車新聞」『新時代を生きる川崎大輔のアセアン流通』連載開始
◆自動車業界における最大規模のウェブサイト 「レスポンス」『川崎大輔の流通大陸』連載中
◆整備業界のトップ月刊誌「整備戦略」『川崎大輔がみるアセアンアフターマーケット』連載中