【川崎大輔の流通大陸より(抜粋)】
アセアン自動車アフターマーケットは獲得すべき市場となるだろう。
アセアンのタイやインドネシアでは日本車の市場シェアは既に90%を超えている。周辺のアセアン諸国においても日系メーカーを中心とした自動車市場が拡大してきている。新車販売では既に一定規模の現地財閥を中心としたプレーヤーが存在しており、ブルーオーシャンとはいい難い状況になってきている。そこでこれから注目するのが、アセアン市場における日系企業主導のアフターマーケットビジネスとなる。
アセアンにおける自動車アフターマーケットは、市場を把握することが非常に難しい。しかし新車市場の成長に比例してアセアンのアフターマーケットが急速に伸びていくことは間違いない。そして、アセアン地域の人々の所得向上とともに、「安かろう、悪かろう」から「多少高くても品質重視」と考えにシフトしていく。
アセアンにおける自動車アフターマーケットは、フローからストックへ、そして新車を販売して収益を得る形からアフタービジネスでの収益へとシフトしていく。これからアセアンで自動車アフターマーケットの市場拡大が加速されていくことは間違いない。
そして将来そのようなアセアンのアフターマーケットを担う現地のスペシャリストエンジニア人材を日本は育てていかなければならない立場にいる。